シェフズ弁当 インタビュー

シェフの方へのインタビューを通して、シェフズ弁当に参加しているシェフの方達をもっと知ってもらおう。そんな企画です。

日本料理・鮨 一の◯ 



常に向上心をもって、お客様に美味しい料理を提供する店主 高橋さんに話を伺います。




いろんな料理を堪能できる日本料理屋    


Q. 店舗設立の経緯と高橋様の経緯をお聞かせください。
 

 当店はもともと肉屋でした。当店がオープンしたのは平成15年3月11日で、くしくも震災が起きた日と同じ日になります。ちなみに、私自身以前は他の和食屋さんで働いていて、ここで働く前に、その店で肉料理を出したいということで考えるように、と提案されました。ということで、一の◯に何か良い肉料理はないかということで訪ました。その時、当時の店主から、「この店をやってみないか」というお誘いを受けたのがきっかけです。ですが、やりたい気持ちは実際のところなかったところが正直な気持ちです。笑


『驚きと感動』は常に学ぶことから始まる  

Q. 一の◯はどんなお店ですか。
 
 当店は寿司をメインに出しています。料理数でいうと20〜30種類の品数を揃えています。ただ、日によっても季節によっても品数も違うのが特徴です。特に注文されるのは刺身と寿司です。

焼き物だと『牛タン』がよく出ます。牛タンを提供するのは、寿司だけで勝負するのもいいと思いますが、当店は繁華街から外れています。そのため、当店でいろんな料理を集結させることで、お客様はこの店だけで料理を堪能してもらいと思っています。実際に初めて来店された人は、寿司を目的として来る方が多いですが、肉ものがあるとすごくいいということは言われますね。





シナリオを描けるかどうか  

Q. 料理に対する思いをお聞かせください。
 
 単品でのメニューも揃えていますが、当店はコース料理も提供しています。その時に『驚きと感動』がないといけません。どういう風にして生まれるかというと、お客様により良い料理を提供するために他店舗の料理人と集まって、定期的に勉強会をやっています。

また、私は日本料理の技能士の資格を持っています。それで得た知識を生かして、これはこうでこうですよみたいな、具体的な説明を通して料理をお客様に提供しています。例えば、驚かれるかもしれませんが、夏になればトマトとチーズの茶碗蒸しを作ります。次は、トマトの代わりにイチゴを入れてみようと考えています。

 

Q. そのような新しい料理を提供して食べてもらった時に、どのような声をいただきますか。
 
 新しい料理を提供することは会話のきっかけになりますよね。茶碗蒸しにトマトが入っているとは思われないので、お客様から「えぇー!」と驚かれます。寿司はオーソドックスですが、『アナゴにカマンベール』をのせたり、旬の食材を使うとなると、『たけのこにアボカド』をのせたりして工夫しています。そのようなアイデアはやはり勉強会でやってきた経験が大きいと思います。
 

Q. 他のメディアを参考にすることはありますか。
 
 メディアを見て、これいいなと思うことはありますが、それが正しいわけではありません。私はプロとアマの違いがあると考えています。

『プロは自分のシナリオが描ける、アマチュア他人のシナリオが気になる』ということです。

他の知り合いの料理人が話されていることを参考にすることはありますが、自分ではそんなに気になることではありません。また、ネットを見てもプロの域の話は載せてないですよね。ある程度の話は載っていますが、プロというのはもう一手間、二手間かけています。

 

Q. プロならではの視点を教えてください。
 
 まずは素材選びからです。単になんでも買ってくればよいというわけではありません。例えばマグロでいうと、マグロ一つでも地域と海域によって味が違います。なので、この時期だと輸入物がいい、国産物がいいというものがあります。

現在はスペイン空輸というものが盛んに行われていますが、昔は空輸技術の影響で全然ダメでした。その理由が、飛行機の中で気圧が変わっており、それを管理できなかったらしいです。今はその技術が管理されているため空輸が普及しています。そういう情報も勉強会で取り入れています。


 その勉強会は、日本に13人しかいない和食の大使の方が一人いらっしゃって、その方を中心に行っています。また、いろんな関係団体との交流会も行っています。寿司屋の料理人ばかりではなく、中華料理屋の料理屋も参加します。交流会をやることで、寿司屋はこうやっているんだけど、中華料理屋はこうしている、ということお互いに聞いて、「じゃあうちでもやってみるか」ということがおきます。なので、プロ同士の交流というのはとても大切です。

内にいては絶対に伸びないと思います。交流会での交流はコース料理に生かされてたり、組み合わせ、献立組み立てなどに実際に生かされています。若い人が来店されれば、ちょっと中華っぽく味付けをしてみようという機転もきくようになりました。







師から学んだ『想い』を受け継ぎ、継承する  


Q. 料理を提供する上での思いをお聞かせください。
 
 そういう料理はできるならどのようなお客様にも料理を食べて欲しいなと思います。ただ、思いが伝わるか伝わらないかというものがあります。料理を食べる時は美味しかったなとか、今日は嫌なことがあったけれど幸せだなと思う時間がありますよね。一瞬でもそう思ってくれる時間があって帰ってもらえたらいいなと思っています。そう思うわけは、私の先生が『味道仏心』という座右の銘を持たれています。味の道は仏の心、仏の心は無償の愛という意味です。先生は、そういう心を持って料理をしなさいということを教えてくださいました。

また、私が調理学校で料理について教える際には、『清正道々』ということを伝えています。寿司はごまかしが効きません。今は食品偽装が流行っていますが、そういうものがあってはならないと思います。やはり、地元の食材を地元の料理人が料理してあげることが一番いいのではないかと思います。

 

Q. 最後に、これからの抱負をお聞かせください。
 
 2020年に東京オリンピックがあると思いますが、オリンピック委員会の方から食材を届けるだけではなく、私たち料理人達が直接調理を行うことも要望されています。食材を届けるだけでは、料理の説明ができませんからね。もし、オリンピック村で自分が作った料理を提供できるのならやってみたいと思っています。


               

高橋 剛一さん

岩手県釜石市出身。一の◯で働き始める前は、鮨店やホテルに勤務。
岩手県すし業生活衛生同業組合専務理事、岩手県すし業生活衛生同業組合盛岡支部支部長を兼任。
 
日本料理・鮨 一の◯

住所:岩手県盛岡市本町通2丁目10番11号
TEL : 019-623-8710
営業時間 :  11:30〜14:00、17:30〜23:00
定休日 : 日曜日
店舗情報 : 食べログ
 

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